2021年8月14日土曜日


第6回高野八葉俳句大会開催

会派を超えた俳句愛好家が高野山に集う「高野八葉俳句大会」が7月22日(海の日)に大会が開かれました。今年はワクチンの接種も進み、53名が参加(応募総数358句)しての大会となりました。1時より、14名の選者の選んだ句と一般参加者の選が披講され、各賞が決定。一位の「金剛峯寺賞」はペアで宿坊宿泊券、他に高野槙で作られた数珠や胡麻豆腐など、高野山にちなんだ豪華な賞品が進呈され、会場を沸かしました。尚、入賞の10句は、短冊に揮毫され、8月より金剛峯寺内新別殿床の間に年末まで掲示していただけます。


                 入賞者表彰     
                  会場風景


選者講評

金剛峯寺の額の前で

第六回高野八葉俳句大会成績 


 金剛峯寺賞

百畳の間に一筋の蚊遣香       有田市 木下 敦子

 釈迦文院賞

山寺に海の音して貝風鈴     和歌山市 北野惠美子

 和歌山俳句作家協会賞

炎より生まれ涼しきとんぼ玉    海南市 塚月 凡太

 和歌山文化協会賞

むらさきの法衣ひらりと花菖蒲   田辺市 松本武千代

 高野町文化協会賞

勤行のあとの茶粥や沙羅の花   和歌山市 山本はじむ

 高野町観光協会賞

杉に出て杉へ高野の月涼し    紀の川市 中島 紀生

 高野町宿坊協会賞

炎天を知らぬ高野の無縁塚    和歌山市 池田 廣子

 高野町商工会賞

宿坊の下駄の片減り額の花    紀の川市 尾崎と代子

 秀逸賞

草刈女おもてを上げぬまま応ふ    城陽市 蓮井いく子

 秀逸賞

十薬に攻め込まれたる武将墓   紀美野町 手拝なをみ

 

選者特選句

■上野みのり

心まで透けて高野の若楓            北野惠美子

■川口 修

百畳の間に一筋の蚊遣香            木下 敦子

■北岡ゆみ

石楠花の烟る仏都の通り雨      森本 潤子

■木下敦子

山寺に海の音して貝風鈴       北野惠美子

■桑島啓司

ぶんぶんのしまひ忘れの翅少し    西本 睦子

■武友朋子

沢蟹や見守る子らの横歩き         佐々木たまみ

■谷口智行

囮屋の振舞ひ酒や鮎解禁       吉田 鉃子

■塚月凡太

老杉や二十万基の墓所涼し            山本はじむ

■手拝裕任

高野山裳裾に花の慈尊院       上中  光

■深津一葉

大師のこゑ聞かむとひとり雪高野   中嶋美恵子

■満田三椒

ぶんぶんのしまひ忘れの翅少し      西本 睦子

宮谷昌代

何処までも大師の傍や青高野        山下 園子

■矢野景一

夕映えをとことん使ひ草刈機        樫本 正巳

■山本はじむ

登り来て心平らに青高野             尾崎と代子