2020年8月11日火曜日

第五回高野八葉俳句大会の表彰式と入賞句の金剛峯寺への掲示

 

世界遺産である高野山においての行われる「高野八葉俳句大会」も今年で第5回となる。それぞれの結社を超えてお互いのレベルアップと親睦を図ることを目的としている本大会は、年を追うごとに参加者も増え、充実した俳句大会となっている。今年は新型コロナ対策で、大会は行わず、郵送による選句で、入賞者を決めた。今年より、入賞句10句の短冊を、金剛峯寺新別殿に掲示していただけることとなり、その前で簡単な表彰式を実施した。



入賞者と実行委員


金剛峯寺に掲載された額


金剛峯寺賞は「宿坊のペア宿泊券」

第五回高野八葉俳句大会成績

       (投句者数113名 投句数376句) 

◇第五回高野八葉俳句大会入賞句

金剛峯寺賞

百僧の経のうねりや青高野        太田妙子

釋迦文院賞

涼しさを着こなす喜寿の大僧正       塚月凡太

 和歌山俳句作家協会賞

高野槇大きく生けて夏座敷        中島紀生

和歌山文化協会賞

どの角を曲れども寺青高野        上中 光

 高野町文化協会賞

暮れなづむ峡の瀬音や合歓の花       鈴木憲一

 高野町観光協会賞

お大師の朝餉はパスタ夏兆す      満田三椒

 高野町宿坊協会賞

御朱印の筆の勢ひ雲の峰          浦 貴子

 秀逸賞

空海の山の交番緑さす         藤池芳子

秀逸賞

夏草や赤錆を吐くモノレール      江口孝志

秀逸賞

筒鳥を聞く総身を耳にして         野村眞佐子

◇選者特選

上野みのり

正直にねぢ花ねぢれゐて高野          矢野 景一

川口 修 特選

高野槇大きく生けて夏座敷      中島 紀生

川村祥子 特選

高野槇大きく生けて夏座敷      中島 紀生

北岡ゆみ 特選

若葉雨寺より洩るるノクターン    小上 栄女

木下敦子 特選

納涼映画岩壁がスクリーン      光 たかし

桑島啓司 特選

若葉雨寺より洩るるノクターン    小上 栄女

武友朋子 特選

ふるさとは太古の海か蝸牛      岡田 邦男

谷口智行 特選

万緑の頂にあり高野山        宇田真喜子

塚月凡太 特選

寺々のそれぞれの香青葉風       上野みのり

手拝裕任 特選

道をしへ登れば下る熊野道       岡田 邦男

永山英樹 特選

父が火をつけ母が消し蚊遣香      塚月 凡太

深津一葉 特選

田植機の車道の渋滞憚らず      橋本千勢子

本多 邁 特選

み仏のなべて薄着や若葉寒      手拝 裕任

満田三椒 特選

ひとうねりへだて海鵜の浮かび来る  谷口 智行

宮谷昌代 特選

子を呼ぶか母呼ぶこゑか遠郭公    本多  邁

矢野景一 特選

千年を祈りつづけて露涼し      松本武千代